多様な価値観の関係者が存在するプロジェクトのマネジメント

抄録

本論文では、最初にP2Mの概念とPMBOK®とP2Mの違いを説明する。次に、アジャイル開発と社会システム開発をマネジメントするための要件を述べ、P2Mの発展形態（next P2M）は２種類あることを示す。アジャイル開発プロジェクトでは、スキームモデルで大枠の目標を定め、システムモデルとサービスモデルの間で利用者の価値が高まるように試行錯誤を繰り返す。社会システム開発プロジェクトでは、スキームモデルで利害関係者の間でシナリオについて合意し、プロジェクトが進むにつれて、シナリオは必要に応じて変更される。どちらのタイプのプロジェクトでも人間中心のデザインアプローチを採用し、多様な価値観をもつプロジェクト関係者のモチベーションを維持することが重要である。