抄録
大規模研究開発や組織改革などのようなイノベーションを必要とするプログラムの遂行は、外部環境の不確実性や組織内部の状況に大きく影響を受ける。このため、プログラムが目指す価値を獲得(または実現)するためには、従来のプロジェクト&プログラムマネジメント手法に加えて、利害関係者間の合意形成と最終意志決定者へのフィードバックが必要となる。本論文では、このような新しいプログラムマネジメント手法(P2M Version 2.0と呼ぶ)について、従来手法との相違を説明し、イノベーションが前提となるプログラムをマネジメントするためには、学際統合領域の知識が必要となることを述べる。