抄録
昨今、Society5.0などの新しい世界観への取り組みが重要視されており、そのための基盤としてデジタルトランスフォーメーション(DX)などがトレンドとなっており、企業はITツールを導入して対応しようとしている。しかしながらITツールを刷新したからといってすぐに価値が出ることは少なく、継続的に改革活動および改善活動をし続けなければ、むしろIT投資が負の遺産となってしまうことも少なくない。したがってDXはプロジェクトとしてではなく、プログラムとして実行しなければならないと考えられる。加えて、既存ビジネスのプログラムや新規ビジネスのプログラムなどとの調和をする必要があるため単一企業においても複数のプログラムをマネジメントする必要が求められている。
本報においては複数のプログラムをマネジメントしなければならない現代のコンテクストにおいて求められるプログラムアーキテクチャとそのマネジメント手法を議論するために解決しなければならない問題について提起する。