国際教養大学 アジア地域研究連携機構研究紀要
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「Akitaふるさと活力人養成セミナー」-ヒトづくりにおける行政と大学の協働-
熊谷 嘉隆
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2015 年 1 巻 p. 1-9

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抄録

日本全国の過疎高齢化に直面する農山村地域では過去40年以上、国からの過疎債や各種補助金を活用して農山村活性化のための社会資本整備やレジャー施設、交流会館建設に代表されるハコモノづくり等の政策を実施してきた。しかし、投入した莫大な金額に比して地域が活性化されている訳ではない。逆に社会・経済のグローバル化とともに国内の農山村地域はますます過疎・高齢化から抜け出せずに大都市圏との格差は広がる一方である。ただ、幾つかの農山村地域においては類似条件下に置かれている他地域に比べて外界の動きに弾力的に対応し、自ら地域活性化の仕組みを作り、活性化のサイクルに入っている場所がある一方で、同じことの繰り返しをしているだけの地域も存在する。本稿では地域には「差」があること、その「差」には集落内の人材のありようが重要であるとの認識の下、「ヒト作り」「コーディネーター育成」を目指し、平成17年より秋田県と本学が共催してきた「Akitaふるさと活力人養成セミナー」を振り返りつつ、それを総括する。

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© 2015 公立大学法人国際教養大学アジア地域研究連携機構
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