2022 年 46 巻 3 号 p. 211-220
欧州では人力キックボードは玩具、電動のものは車両とする枠組みが整い、道路交通上は、おおむね自転車の規則を援用する方向性に落ち着きつつある。電動キックボードのシェアサービスでは、違法駐輪と都市内での偏在が大きな課題である。行政によるモニタリングの仕組みの構築と、前者に対しては、さらに事業者の撤去責任を制度化し、これら課題に対処する方向である。都市交通全体の中で、電動キックボードが徒歩など、他の交通手段をどう代替し、その結果、交通政策目標に対して、どのような影響を及ぼすかは、さらなる研究が必要と考えられる。