2023 年 48 巻 1 号 p. 51-59
自動運転の高度化に伴い、複数のレベルの自動運転車が混在するようになる。自動運転のレベルによって、自動車の挙動、ドライバーの役割などが異なってくる。このような社会で、安全で安心で円滑な交通を実現するためには、システムや法規などの構造的なアプローチだけでなく、安全な態度と行動を取るドライバーや交通利用者の育成などの教育的手法を用いる必要がある。本稿では、教育工学の観点から、安全教育の仕組みづくりや仕掛けを提案する。特に、自動運転に関して学ぶべき内容、教材、教授法について、実証的検証により効果のあった方法について解説し、今後目指すべき方向性について検討する。