中国人民大学
2008 年 56 巻 2 号 p. 703-706
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
天台智顗は当時の仏教界の中心的存在であった地論師の説に批判を加え独自の教学を形成した。一方、その教学形成において地論師の思想が影響していることも諸先学の研究に指摘されるところのものである。本稿ではその一つである四宗義批判について取り上げる。特に智顗の最晩年に成立した文献である『維摩経玄疏』の記述に着目し、智顗が強調する地論師四宗の問題点が奈辺にあるかを考察する。その上で智顗がこのような批判を展開する背景についても検討を加えたい。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら