印度學佛教學研究
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大英図書館所蔵スタインコレクションのカラホト出土カギュ派関係写本
井内 真帆
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2017 年 65 巻 3 号 p. 1271-1276

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抄録

大英図書館所蔵のスタインコレクションに所収されるカラホト出土チベット語文献の目録(Tsuguhito Takeuchi and Maho Iuchi, Tibetan Texts from Khara-khoto in the Stein Collection of the British Library, Studia Tibetica, no. 48 [Tokyo: Toyo Bunko, 2016])の出版により,カラホト出土のチベット語文献についてその全容が明らかになりつつある.カラホトは西夏王国(1038–1227)の要塞であり,チベット語の他に漢語や西夏語の写本や出土品が出土している.著者は目録の出版に携わる中でカラホト出土のチベット語文献についていち早く研究する機会を得た.その中でカダム派関係の写本の存在を明らかにし,これまで明らかではなかったカダム派と西夏の関係について明らかにした.さらにこの度,上記の目録の出版にあたり,カラホト出土のチベット語文献の中にカギュ派に関するいくつかの蔵外文献,ミラレパ(Mi la ras pa, 1028/1040–1111/1123)の伝記(カタログナンバー229)とジクテンゴンポ(’Jig rten mgon po Rin chen dpal, 1143–1217)の著作(カタログナンバー232, 270, 274)の写本を見出すことができた.本論文はこれらの新たに比定されたカラホト出土のカギュ派関係の写本について紹介するものである.

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© 2017 日本印度学仏教学会
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