環境芸術
Online ISSN : 2432-1990
Print ISSN : 2185-4483
彫刻シンポジウムにおけるランドスケープデザインを試みた共同制作について
竹田 直樹八木 健太郎
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2003 年 3 巻 p. 1-8

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抄録

本論は1970年代から1980年代初頭にかけて試みられた彫刻シンポジウムにおける彫刻余の共同制作に着目したものである。その成果物のいくつかは、彫刻というより造園作品といえるもので、ランドスケープデザインの観点から分析する価値がある。共同制作を支えた思想や手法を明らかにし、その成果について考察を行った。彼ら彫刻家がランドスケープの公共性に着目しつつ、一個人の個性に依存しないアノニマスな性質をもつデザインを目指したこと、複数の参加者の意志を統合するために、長時間をかけたディスカッションを行っていたことなどを明らかにした。これらは、ランドスケープデザインの質について考える上で有用な事実である。

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© 2003 環境芸術学会
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