1921 年 41 巻 395 号 p. 439-452
三相誘導電動機の固定子に三相交流な送り、之れに依つて生ずる廻轉磁界を利用して、直流を取り得るならば、之れを以て一種の變流機とすろことが出來る。筆者は之れに就いて考案を廻らした結果、前記固定子の内側に、直流機の電機子を靜止させ其の周圍に刷子を同期速度で廻はす方法を取つた。又正員兩刷子間の電位差が常に最大になろ樣に、自動的に刷子の位置を調整せる工夫を案出した。本編は其の詳細の作用を説明し、尚ほ其の設計上考慮すべき諸點な、微分方程式に依つて研究したものである。筆者は此の特種變流機に關し特許を得た。