直流勵磁式接地リアクトル

抄録

從來の接地リアクトルは弧光接地に對して頗る有効なる消弧作用を有する反面に、恐るべきシリースレゾナンスを起こす憂のある事や、保護継電器方式の困難を伴ふ事等の爲めに、實際に之を使用する事は躊躇せざるを得ない。然るに直流て勵磁されたる鐵じを有するリアクトルによつて、送電線の中性點を接地する時は、之等の缺點を殆んど一掃する事が出來る事を示してある。又鐵の飽和度を高く擇んだ場合に生ずる高調波電流の防止方法をも示してある。