抄録
複素面に於ける點群を一般にG=Ai•εi(εi≅e2πi/n)(i=012…n-1)で表はす時には此の群Gは又廻轉移動と平行移動との内積であると云ふ事が出來る。即ちG≅R. T.,それから此の群の代數的計算はマトリツクス計算、或ひは線變換法の計算と一致する。
次に此の群を以つて多相回路の諸性質を表示すると、特別な場合を除いては、夫等は一般に一種の線變換群として表はす事が出來る。即ち例へば此の場合では電壓電流が線常數を助變数とする事に依つて一方が他方の變換であると云ひ得る。そして兩者は共に一つの變換群の要素である。