電氣學會雜誌
Online ISSN : 2187-6797
Print ISSN : 0020-2878
ISSN-L : 0020-2878
消弧に對する氣壓の影響
澁澤 元治福田 節雄
著者情報
ジャーナル フリー

1934 年 54 巻 547 号 p. 97-100

詳細
抄録

交流電路遮斷器の消弧力に對する瓦斯壓の效果に關しては未だ數量的の研究結果の發表されたものが無い。本文は此の點に鑑み常温の空氣中に於て,消弧作用に對する氣壓の影響を最大約30氣壓迄の範圍に就き試驗した結果の報告である。周波數50サイクル,開路電壓1.5kV,遮斷電流最大50A,回路力率最低20%の遮斷條件の下に於て,回路を遮斷し得るに必要な最小遮斷距離は氣壓の増加に伴ひ減少し,高氣壓が遮斷に有利である事を示した。但し其の效果は比較的氣壓の低い時著しいが,氣壓が高くなるに從ひ微弱となる。遮斷距離Lと氣壓Pとの關係の實驗上より得た結果は次の如き式で表し得る。
1/L=Apn+B
但しA,B,nは遮斷條件に依る常數,n>0

著者関連情報
© 電気学会
前の記事 次の記事
feedback
Top