1936 年 56 巻 573 号 p. 286-292
複素量關係の平衡で發振條件及び周波數を求める在來の自勵發振器の解析法を延長して,特性履歴現象及び高調波を考に入れたVector powerの平衡條件から振幅及び周波數補正式を求める事を提議して居る。又積分法によつて單一發振回路の周波數補正式の過渡解法が得られるから,これより一般發振回路の過渡現象中の周波數補正式の傾向を明かにし,定常,過渡兩解法を通じての周波數の正確式が分る。之によつて在來發表された周波數安定法の吟味を行ひ,更に進んで優秀なる定周波數發振器設計の指針を與へ得るものである。