電氣學會雜誌
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漆•石炭酸樹脂•琥珀系絶縁塗料
清水 定吉稻井 猛
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1939 年 59 巻 611 号 p. 303-309

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抄録
漆に石炭酸樹脂及び岩手縣産琥珀を配合して絶縁塗料を試作し,吹の物理化學的諸性能を吟味した。即ち先づ150°C,1h燒付を行つた種々の配合率の塗膜を檢討し,良好組成範圍を決定した。吹にその範圍の中心である漆(5):石炭酸樹脂(4):號珀(1)の配合率試料に就き再び燒付條件を吟味して,矢張h150°C,1hが最良なる事を確めた上,更に1h加熱して各性能の著しく劣化する臨界温度を定めた。之を要約すれば,破壊電壓320°C,可撓性170°C,耐酸性213°C,耐アルカリ性235°C,耐油性296°C,耐水性315°C,溶劑抵抗力342°Cで劣化する。尚熱天秤,金屬顯微鏡を使用して劣化機構を吟味した。
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