1939 年 59 巻 611 号 p. 314-321
本實驗は再點弧現象を其の形態及び電氣的特性方面より究明せんとするものであつて,形態を觀察する方法としてはカー槽(Kerr cell)に依る高速度光開閉器及び高速度カメラを用び,電氣的特性を見る爲には電磁竝に陰極線オシログラフを用ひた。其の結果再點弧を二大別して衝突電離作用に依るものと熱的破壞に依るものとし,各〃の特徴を形態上より又電氣的特性より觀察し得た。尚兩者に對する消弧作用の影響を簡單な式に依つて推論し電弧柱痕跡の温度が再點弧に如何なる影響を及ぼすかを述べた。結果としては再點弧の方式に2種類あるが,それは單に消弧作用の方式及び強きに依つてのみ定まるものでなく回路定數が影響することが分つた。