電氣學會雜誌
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1.2 電磁しゃへいの理論
浅見 義弘
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1969 年 89 巻 970 号 p. 1194-1199

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抄録

静電界においては被しゃへい体を金属板で完全に包むことにより完全なしゃへいをすることができる。静磁気系はこれを透磁率の大きい磁性体で包むことにより他の磁気系の影響を避けることができるが,この場合は静電気系のように完全にしゃへいすることはできない。
磁気しゃへいはこれを有効に行なうのは困難で,実際上,鉄球を二重,三重に重ねるなどの方法がとられる。しゃへいの実効程度を表わすのにしゃへい率またはしゃへい効果なる語が用いられる。しゃへい率というのは透過率の逆数の対数をとったものでデシベル表示される。しゃへい効果というのはしゃへい室内外の磁界の比または電界の比を指す場合もあるが,しゃへい率と同じ意味に解釈される場合が多く,両者をあえて区分する必要はないであろう。
交番電磁界におけるしゃへいに関しても古くから理論的取り扱いが行なわれているが,そのうち二,三の理論について説明しよう。

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