照明学会 全国大会講演論文集
平成18年度(第39回)照明学会 全国大会講演論文集
セッションID: 28
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無電極ランプ用点灯回路における高出力化の一検討
*増本 進吾中城 明山本 正平城戸 大志
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抄録

 無電極ランプは長寿命の特長を活かし、省メンテナンス性を重視する市場を中心に普及してきた。更に高出力な無電極ランプが高所に用いられる照明として求められており、その実現のためには点灯回路において温度低減のための高効率化や大型ランプの始動性確保が必要になる。そこで、無電極ランプ用点灯回路における高出力化について検討した。  スイッチング素子4石のフルブリッジ方式では上記条件においてスイッチングロスの少ない共振回路の定数は見い出せず、回路効率の改善に限界があることがわかった。  一方、スイッチング素子2石のハーフブリッジ方式では、スイッチングロスの低減は可能であるが、素子の温度特性により周囲温度による始動時の誘導コイル両端電圧Vcoilの変化が大きく始動性が低下する課題があることがわかった。そこで、温度特性に影響する素子の変更や温度特性を積極利用することにより、始動時のVcoilの周囲温度特性を改善することができた。  インバータ回路にハーフブリッジ方式を選択し、共振回路の設計最適化、周囲温度特性改善により、高効率,始動性良好で高出力な無電極ランプ用点灯回路を実現することができた。その特性は、光出力22,000lm,総合効率84.6lm/W,回路効率92.3%である。水銀灯400W相当の光束を240Wで実現し、省メンテナンスに加え省エネルギーへの貢献が可能であるので、更なる普及が期待される。

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