主催: 社団法人 照明学会
CIEは2つの均等色空間を勧告しているが,知覚量と測色量との対応がよくないことが指摘されている。これを改善するため, 各種の均等色空間及び色差式が開発されている。 本研究ではこれら各種測色空間における測色上の色差と知覚される色差との対応関係を検討した。 均等色空間については、NC-IIIC色空間とL*a*b*-N色空間で対応関係が優れているがL*a*b*色空間では色相による変化が大きく、また、L*u*v*色空間では光源による変化が大きく現れた。 各色差式については全般に対応関係がよくないことが判明した。 カラーアピアランスモデルではHUNT空間で比較的良好な対応関係を示したが、全体としては光源によるり対応関係の違いが現れた。 光源・色相にかかわらず対応関係が優れているNC-_III_C色空間とL*a*b*-N色空間における色差が,知覚される色差との対応関係について最も均等であることが検証された。