照明学会 全国大会講演論文集
平成22年度(第43回)照明学会全国大会
セッションID: 08-1
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短波長光による覚醒支援に関する研究
*樋渡 恭子明石 行生野口 公喜
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抄録

 ライフスタイルの多様化に伴い、睡眠に問題を抱える人が増えている。既往研究により、夜間の短波長光照射が長波長光に比べて高い覚醒効果があることが確認されている。本研究では、日中活動する人にとって必要な活動時間中の覚醒度について、早朝の短波長光照射による効果を確認するために実験を行った。実験条件は、短波長光照射の有・無、アンビエント照明の高照度・低照度の組み合わせで、合計4条件、覚醒度を評価する生理指標として脳波を用いた。短波長光照射は、青色LEDが取り付けられたスタンド型の照明器具を使用した。覚醒度の定量化に有効とされるα波減衰テスト(AAT)を行った結果、短波長光を照射した時のほうが、しない時よりも、照射後のα波減弱係数(AAC)の値は高くなり、より覚醒していることが分かった。また、簡単な計算と文献を読む作業を行わせたところ、作業中の平均αパワー値が、青色照明有の方が,無よりも減少した。実験解析結果より、青色照明による覚醒度の向上効果が生理的指標によって確認された。

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© 2010 照明学会
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