抄録
従来Depth from Defocusでは画像の局所的特徴に基づくボケの解析を行うことで奥行き情報を推定する手法が議論されてきた．しかしながら，実際に微小な被写体を撮影する場合，画像からボケを解析することは難しい．そこで本論文では薄凸レンズモデルとガウス分布による数値シミュレーションからボケによる輝度値の振る舞いを明らかにし，スリット型光源を用いたDepth from Focusによる奥行き情報取得の手法を提案する．本撮影システムは奥行き情報の取得と色情報の取得を，それぞれの対応関係を損なうことなく分離することが可能であり，同一の3次元モデルに対して任意の照明条件によって生成された複数枚のテクスチャを取得することができる．
