抄録
映像の高品質化の手段として立体方式が各種検討されており,将来は立体映像が普及すると思われる.より良い立体映像を求めて,主観的・客観的評価が続けられているが,理想的な映像の必要条件が物理パラメータで記述できれば工業的に有意義と思われる.本稿では,立体映像の持つ物理パラメータである視野角・画素密度・信号対雑音比・奥行量等が,主観に及ぼす影響を計測して定式化を試み,物理パラメータで表現しにくいコンテンツの違いによる影響を加味した主観値と客観値の関係を導くことにより,立体映像の品質を容易に計測する手法を検討する.