抄録
ある画像(ソース画像と呼ぶ)中の物体(ソース物体)を切り出し,別の画像(ターゲット画像)の上に貼りつけるという従来の画像合成手法では,ユーザがソース物体を別の物体(ターゲット物体)の後ろにあるかのように合成しようと思った場合,あらかじめターゲット物体を画像から切り出しておく,ソース物体の一部を消去する,などの前処理が必要である.一般的な画像処理ソフトウェアでは物体領域を画像から抽出する処理などを容易に行うことができるが,ユーザがソース物体を画像中のどこに合成するかを模索する場合,逐一ターゲット物体を分割するという手間がかかる.我々はユーザがソース物体をドラッグし,ターゲット物体の後ろに滑り込ませることのできる手法を提案する.これによってユーザはあらかじめ画像からの物体の抽出処理を行うことなく自由にソース物体を別の物体の前後にドラッグすることが可能になる.