画像電子学会誌
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論文
粒子法と数理地形学に基づく海岸地形生成
藤澤 誠(正会員)加藤 悠平三河 正彦
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2018 年 47 巻 4 号 p. 363-371

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抄録

本論文では海岸地形の3次元データ自動生成手法を提案する.地形生成はコンピュータグラフィックス分野で盛んに研究されているトピックのひとつであり,本論文ではその中で海岸地形の生成に注目する.海岸地形生成に大きな影響を与えるのが海からの波,つまり水の流れである.従来の地形生成手法では水の流れを簡易的に計算したものが多く,水の流れが複雑な海岸地形に当てはめることは難しかった.また,水の流れを正確に計算したものであっても,大量の水が存在する海に関して計算するためには膨大な計算コストが必要であった.それに対して本論文では,高速化された粒子法を用いて水の流れをシミュレーションし,数理地形学に基づいた浸食式を3次元空間での地形生成に拡張することで浸食の計算を行った.最終的に岩石海岸と砂浜海岸の形成について実験を行い,その有効性を確かめた.

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© 2018 一般社団法人 画像電子学会
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