2018 年 47 巻 4 号 p. 410-416
本論文では被介護者の離床時の転倒,転落を未然に防ぐことを目的とし,RGB–Dカメラを用いた離床検知手法を提案する.具体的には,離床に至る過程を仰臥位,長座位,端座位,離床の四つの姿勢に分類し,姿勢判定を試みた.提案手法では,離床判定の特徴として,離床行動中における被介護者の頭部の高さ情報と移動距離を用いた.また,カメラの設置位置に依存せずに離床判定を可能とするため,居室の床面を基準として,人の骨格座標の座標系変換を行った.基礎実験の結果,提案手法は四姿勢を判別できることが明らかとなり,離床予見(離床寸前の行動検知)と離床検知(完全に離床した状態の検知)を行い得る手法として有用であることが明らかとなった.