2020 年 13 巻 1 号 p. 12-23
目的 : 「眼疲労および眼精疲労に対する鍼治療」 に関する研究の現状を調査すること。
方法 : 医中誌WebおよびPubMedを用いて、関連する研究と症例報告を収集し、本分野における研究の現状について分析した (2019年7月検索) 。
結果 : 42文献が収集された。内訳は、ランダム化比較試験が4件、準ランダム化比較試験が6件、比較研究が6件、比較対照群のない研究が13件、症例報告が13件であり、システマティックレビューは報告されていなかった。2010年代の文献数が24文献であり、それ以前と比べて大幅に増加していた。介入・治療は、鍼の種類、通電、刺鍼手技、刺鍼深度、配穴、治療理論、負荷の設定などさまざまな要素の組み合わせで行われていた。収集された多くの文献で、眼疲労または眼精疲労に鍼治療が有効であることが示唆されていた。
考察・結論 : 今後、本分野における質の高い研究がさらに蓄積され、より高いレベルのエビデンスが提示されることが望まれる。