2012 年度 PLASDOC オンライン研究会では、グローバル特許検索において、抄録系 DB と全文系 DB の検索結果の差について評価を行い、各 DB の特徴を把握することを通して、これまでの主流であった抄録系 DB での検索に代えて全文系 DB 検索へ置き換えることができるかについて検証した。本発表では検証テーマの一つである「ナイロン/ガラス繊維組成物におけるグローバル特許調査」において、検索結果を数値化することにより各 DB の比較検証を行った結果について報告する。検証の結果、抄録系 DB では適合率が高く、特に CA では充填剤について的確な索引が確認された。しかし、組成物分野の特許公報において充填剤は、請求項には上位概念を記載し、詳細な説明中に具体的な物質を記載するケースが多く、抄録系 DB では上位概念のみの索引や、そもそも索引されていないケースが多数存在した。一方、全文系 DB においては相対的に適合率が低く、ノイズが目立ったが、全文系 DB の請求項だけではなく、全文を対象とした検索でしかヒットできない特許も存在することがわかった。