情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
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A31
分散表現学習を利用した効率的な特許調査
文書のベクトル化方法と文書分類への応用
安藤 俊幸桐山 勉
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p. 31-36

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抄録

ニューラルネットワークを利用した単語・文書の分散表現学習を用いて効率的な特許調査方法を検討した。特にSDI調査を念頭に約3000件のインクジェット関連特許を人手で分類付与した実験用データセットを作成して文書のベクトル化方法とその用途として次元圧縮による文書の俯瞰可視化、文書分類への応用、類義語の抽出支援を検討した。

文書のベクトル化手法としてOneHotベクトルのBag of Word(BoW)モデル、TF・IDFモデル、分散表現ベクトルのモデルとしてAve-word2vec、doc2vec、SCDV(Sparse Composite Document Vectors)4)、Ave-fastText、fastText-SCDVを検討した。

機械学習による文書分類の手法としてはBoostingとRandom Forestsを組み合わせて集団学習させるPython用XGBoost(eXtreme Gradient Boosting)パッケージを利用した。XGBoostの他に7種類の文書分類アルゴリズムを検討した。

各モデルを交差検証した結果SCDVによる文書ベクトルを用いてXGBoostによる文書分類モデルが一番良かった。これは調査目的や調査の活用シーンに合わせて使えば十分特許調査実務に応用可能である。機械学習を用いて公報を文書分類する場合、教師データ(作成)を考慮した分類体系の設計が重要である。

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