抄録
日本知的財産協会(JIPA)知的財産情報検索委員会第2小委員会では、2001年度の研究課題として次世代データベースのあるべき姿を検討し、提言を行った。その際の課題を達成するために特許テストコレクションの作成を検討した。自然語を用いた特許情報検索システムの研究開発の発展にはシステムを評価するためのテストコレクションの作成が必須である。今回、当委員会では国立情報学研究所(NII)との共同研究という形態をとることで、テストコレクション作成の専門家の観点を加え、当委員会で作成した特許情報に関するテストコレクション(以下、特許テストコレクションと略す)がより良いものとなったと考える。ここでは検索システムを利用する調査担当者の立場から、NICIR3の特許タスクにおいて特許テストコレクションの検索課題の作成、適合性判定を通して得られた知見およびそのテストコレクションを対象とした各研究システムの評価結果などについて報告する。