医療
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横顔裂(顔面横裂)の2例
谷口 幸治土井 尚柴田 寛一堀田 一川口 誓爾
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1972 年 26 巻 1 号 p. 74-77

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抄録

口腔, 顔面にみられる裂奇形のうち, 口唇, 口蓋裂に遭遇する機会は多いが, これらに比較すると横顔裂は稀れであるとされている. 本邦においては田口, 園山ら, 川上, 吉岡ら, 三輪ら, 山口ら, 宇賀ら, 塩谷, 巨山ら, 佐藤ら, 河合らの報告をみる.
この裂は第1鰓弓より分化してきた上顎突起と下顎突起の間の凹みが, 頬軟組織形成のさいに癒合不全として残つた状態である. したがつて裂は, 口角から横に伸びて咬筋の前縁で止まるものが多いが, 程度が進むと咬筋に達するもの, さらには耳珠付近に達するものまである. (田口, 塩谷.)
外観はどのばあいにも口裂が大きく, 開口時には大臼歯部が直接見えるようになる.
われわれは21才の女性と生後3カ月の女児の2例に形成手術をする機会をえたので,その概要を報告する.

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