医療
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国立病院膠原病共同研究班3年間最終報告
国立病院膠原病共同研究班山崎 昭
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1975 年 29 巻 12 号 p. 1225-1230

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抄録
我々は国立病院の過去のSLE症例を集計し, 400以上の症例を集め得た.
I. 早期死亡例と5年以上の生存例の症状の差を述べた.
II. これらのSLEの症状はDuboisらの報告と同様である. Sine cupoでは肋膜炎リンパ節腫大がLupus例よりも多かつた.
III. 一般にSLEは妊娠により増悪が起こるといわれている. 我々の症例でも同様であつたが, なおこれについて結論し得ないというのは安定したSLEでは妊娠によつて増悪が起こるか否かがわからないからである.
IV. SLE, 膠原病その他の家族内発生の症例を多数集め得た. これは遺伝的因子が大切か否か興味あることである.
V. 国立病院の検査したANFの結果を述べた.
VI. 治療において副腎皮質ホルモンと免疫抑制剤との併用では副腎皮質ホルモン治療よりも生存率でみる限りよい結果であつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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