医療
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老人と薬剤
南 義雄
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1975 年 29 巻 8 号 p. 841-844

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抄録
老人と薬剤について病院薬剤師からの提言
1. 薬の剤型……老人向剤型のたち遅れが目立つ現況は改善を要す. 顆粒剤の開発・剤型の小型化・坐薬の改善・薬効をコントロールするための剤型の研究など, メーカー及び病院薬剤師の協力に待つ面が多い.
2. 老人薬用量……内外の学者による種々な示唆・学説をもとに, 広範な検討成績がさらに体系別に整理され分類され, 実地医療に役だつ老人薬用量が検討さるべきである.
3. 薬物の相互作用と副作用対策……長期多種多量投薬による有害作用の予測や頻度を, 老年者の身体上の特徴とくに形態面・機能面・代謝面から解明する必要がある.
4. 老人医療の専門化と薬剤師……老人の臨床薬学の確立は焦眉の問題で, その特殊性を強調できる薬剤師の養成が, 急がれねばならぬ.
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© 一般社団法人国立医療学会
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