医療
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膵癌の進展度と手術力針の検討
吉岡 秀憲小泉 欣也梅村 博也工藤 昂岡本 美穂二牧野 耕治安冨 徹
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1975 年 29 巻 9 号 p. 949-954

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抄録
膵癌切除の5年生存率は約10%で, 他の消化器癌に比べ極めて低く, また手術死亡率は現在なお高く, 切除率も一般に20%を越えていないのが現状である. 我々は約2年前より本領域の癌に対する診断方法として, 選択的動脈造影, 経皮胆管造影, 内視鏡的膵胆管造影を積極的に行い早期診断の足がかりとしてきた. これらの所見より進展度を決定し, 手術術式との関連を検討した. 進展度は, 小野の分類に従つた. 16例の膵癌開腹例について検討を加え, うちEXT 0は2例, EXT Iは1例, EXT IIは1例, EXT IIIは4例, EXT IVは8例であつたが, 切除が可能であつたのはEXT 0の2例のみで, 他は全例姑息手術に終わつた.
今後はEXT I及びIIに対する根治手術を考慮していかなければならないが, これには膵全剔, 広範なリンパ節廓清などが問題となつてくる.
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© 一般社団法人国立医療学会
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