医療
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国立栃木病院における術後胃癌遠隔成績
沢野 芳郎中村 寿高橋 任夫富田 涛児
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1976 年 30 巻 4 号 p. 323-327

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抄録
本邦における胃癌手術の確立と共に遠隔成績を同一基準に基づいて統一して出そうとするようになつてきた. しかし成績を発表している機関は特別の施設であつて一般病院は少ない. 今回私共は胃癌取扱い規約に基づいて昭和41年より4年間の術後5年以上経過例の術後遠隔成績を調査し興味ある知見をえた.
検討は治癒切除施行症例について行つたが, 非治癒切除及び非切除を施行した症例については症例数が少ないため除外した.
遠隔成績に最も関係の密接な因子は癌の深達度であり, 特に漿膜浸潤陽性例の術後成績は治癒切除例ですら悪い. 非治癒切除例は更に悪かつた. 次いでリンパ節転移度であつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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