医療
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寒冷凝集反応陽性一過性肺陰影に関する臨床的観察
田村 奈保美上芝 幸雄富本 敏夫二村 久
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1977 年 31 巻 6 号 p. 547-550

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抄録

結核の疑いで紹介されてくる患児の中には原発性異型肺炎(PAP)がかなり含まれている. またPAPの原因は, M. pneumoniaeが最も多いといわれる. 一方昭和51年秋より昭和52年冬は, マイコプラスマ肺炎の周期的な流行の年にあたるといわれている. そこで昭和47年より昭和51年の5年間の状況について, 臨床的観察を行い,次の結果を得た.
1)入院患者中PAPの割合は, 昭和47年, 昭和51年には各22.8%, 26.5%であり, 他の年は5%前後であつた.
2)昭和51年, 18名のPAPのうち, マイコプラスマ肺炎と診断されたのは9名で, 50%にとどまつた.

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