医療
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子宮頸部異型上皮, 上皮内癌, および微少浸潤癌の診断と治療に関する検討
柏村 賀子自見 昭司渡辺 幸生堀江 昭夫荒武 八起守田 文子
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1977 年 31 巻 9 号 p. 927-933

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抄録

昭和47年から昭和51年までの5年間に, 子宮頸部異型上皮, 上皮内癌及び微少浸潤癌として九州がんセンターに入院し, 治療をうけた患者は129人である.当科では,外来組織検査で以上のように診断されたもの, あるいは, 組織診では陰性でも, 細胞診所見がIII型以上が持続している人に魁しては原則として円錐切除衛を行い, それによる組織診の結果で, follow upまたは子宮単摘術あるいは準広汎子宮全摘術のような術式の選択など治療方針を決定している. 当科でこの5年間に円切術をうけた人は100人である. 残りの29人は各種の理由で円切術を行わずに, 手術あるいは放射線治療を行つている. これらの症例について, 外来組織診と細胞診, コルポ診, および円切診との比較, さらに, 摘出標本との比較を行つた. また各の病変についてその円周上の広がり, 縦軸上の病変占拠部位, 深さなどについて病理組織学的検討を行い, 臨床経過と比較した.

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