抄録
国立呉病院・中国がんセンターにおいて1956年より1971年までの期間に初回治療を実施した子宮頸癌467例について, その遠隔成績を調査した.
5年生存率は手衛群と放射群を通じて, I期84.5%, II期60.3%, III期33.0%, IV期18.2%であり, 1-IV期全体では64.2%であつた. 上記の期間を1965年までと, 1966年以後とに分けると, 手術群と放射群のいずれにおいても, 後半の成績が有意にすぐれており, 1966~1971年の治療例全体の5年生存率は71.6%(I期91.9%, II期70.7%, III期41.7%, IV期1/4)であつた.
1959~1969年治療例全体の7年生存率は57.1%, 1959~1966年治療例全体の10年生存率は48.1%であつた.
5, 7, 10年経過後の行方不明率は3.9%, 4.7%, 6.4%であった.