抄録
手指および足趾の先天性奇形は原因不明のものが多く, その形態も多種多様で, その分類にもいろいろ問題のあるところで, 整形外科領域でも治療の困難なものの一つとされている. 特に裂手, 裂足のような構成材料の絶対的不足している奇形の治療には困窮することが多い. 最近我々は両側に高度の裂手, 裂足を合併した比較的希な症例を経験し治療する機会を得たので報告する.
症例は4才の男子で, 昭和49年7月18日生れ, 生下時体重2300gで満期安産であつたが出産直後より両手, 両足の奇形に気づいて, 生後2ヵ月目より4才にかけて5回の形成術を施行して比較的良好な経過をたどつている. その術式, 術後経過の状態について報告する.