抄録
第1報で報告したように当院初期の高カロリー輸液療法(IVH)の輸液は薬剤科で製剤していたが, 医師団の多種多様な病態の臨床経験を得て現在は市販の10%ブドウ糖, 10%アミノ酸輸液に電解質, ビタミンを加えたもので実施している. IVH液の安定性について検討した結果, IVH液の経時変化の主な原因は光に不安定なビタミン(B2, B6, K2)であると考えられ, その対策として輸液瓶に遮光カバーをすることとした. また静注用ビタミン(A, D, E)が市販されていないため筋注しているが, 筋注以外の投薬法とし脂溶性ビタミン坐薬を調製した. 家兎直腸からの吸収実験を試みたが吸収されなかつた.