医療
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甲状腺機能異常症における成長ホルモン分泌能に関する研究
佐藤 昭雄西海 正彦村山 直弘鈴木 民子猪 芳亮
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1982 年 36 巻 9 号 p. 901-904

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抄録
甲状腺機能亢進症24例, 原発性甲状腺機能低下症18例, 計42例を対象としてArginine負荷によるGH反応を測定し, GHと甲状腺ホルモンとの相関々係を調べ, さらに治療前後についても検討した. 原発性甲状腺機能低下症については100gブドウ糖とTRH 500μgに対するGH反応も検討し以下の成績をえた.
1. 甲状腺機能亢進症
basal GH値は正常値を示すものが多く, Arginine負荷に対して低反応を示すものが多かつた. 治療後にはGH反応の増大がみられた.
2. 原発性甲状腺機能低下症
basal GH値は正常値を示すものが多く, Arginine負荷に対して全例低反応を示した. 100gブドウ糖, TRHに対しては有意の変動はみられなかつた. 治療後にはGH反応の増大がみられた.
3. 甲状腺機能亢進症におけるΔGHとRT3U, T4との間には相関々係はみられなかつた
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© 一般社団法人国立医療学会
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