医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
急性硬膜外血腫除去術決行の限界
―第2報CT所見からの検討―
小松 伸郎佐藤 智彦小川 彰長嶺 義秀和田 徳男桜井 芳明小沼 武英
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 37 巻 5 号 p. 469-473

詳細
抄録

急性硬膜外血腫24例を対象に, その術前及び術後のCT所見のうち, midline shiftの程度, 脳槽描出状態, 脳挫傷所見と予後との関係を検討した. その結果, CT上の脳挫傷の程度が予後と最も良く相関を有するとの知見を得た. しかしこの予後を示唆する重要な所見も, 受傷後早期の術前のCTからは, 完全に把握できないことが多かつた. 一方脳槽の描出状態は, 術前CTよりも術後の血腫除去術後早期のCTで描出不良であれば予後不良を示唆する所見であつた.

著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top