1984 年 38 巻 12 号 p. 1130-1137
リンパ節は, 細網細胞と細網線維とから成る網状構造でリンパ球で満たされており, 皮質と髄質に分けられる. 皮質の外層にはB細胞から成る濾胞があり, 内層, 労皮質域は主としてT細胞から成る. 感染, 炎症および悪性腫瘍などによつてリンパ節の構造, BおよびT細胞の分布の変化を来し, B細胞クロンの変化は免疫グロブリン合成の変化を来す. γ-グロブリン異常を伴うリンパ節疾患は少なくなく, 免疫グロブリンの変化は, リンパ節疾患の診断, 予後判定上重要である.