医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
脳性小児麻痺患者の妊娠・分娩の1例
利斎 輝郎
著者情報
キーワード: 身障者妊娠, 帝王切開
ジャーナル フリー

1984 年 38 巻 12 号 p. 1184-1185

詳細
抄録

高度の四肢痙性麻痺を伴う脳性小児麻痺患者の妊娠・分娩を経験したので報告する.
患者: M・O, 生後3ヵ月時に発症, 現在身体障害者1級と認定されている.
結婚: 27才時に27才の健康な男子と結婚
現症: 四肢に高度の痙性麻痺を伴い, 自宅でも身の回りのことすら全く出来ず, 夫及びボランテイアの協力を受けている.
当方の話は十分理解出来るし, 又, 本人の言葉は言語障害を伴うが, なんとか聴取可能である. 夫婦共挙児を熱望する.
妊娠経過は特記すべき異常は認められず, 順調に経過する. 経腟分娩は全く不可能なため帝王切開施行. 新生児は2810gの女児で異常を認めない. 母乳も十分で退院, 1ヵ月検診では母児共全く異常を認めなかつた.

著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top