抄録
再発無しで11年間完全寛解を続けている急性前骨髄性白血病症例につき報告する.
患者は46才女性で・出血傾向・咳, 発熱の主訴で, 1971年11月に四国がんセンターに入院した.
入院時・末梢血白血球数は, 58,000/mm3(骨髄芽球6%, 前骨髄球82%)で, 骨髄塗抹標本の分類では, 骨髄芽球4.4%, 前骨髄球83.2%であつた. ダウノマイシン, Ara-C, 6MP, プレドニン併用の化学療法により完全寛解にはいつた.
患者は, 11年間の完全寛解を続けており, 経過よりみて, 「治癒」しているものと考えられる.