医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
パーキンソン病のon-off現象と血漿3-OMD及びdopa動態について
久野 貞子藤竹 純子西谷 裕
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 41 巻 5 号 p. 445-450

詳細
抄録
パーキンソン病34例を対象に血漿3-O-methyldopa及びdopa動態を検討した. 長期L-dopa療法患者のうち運動症状の日内動揺の著しい広義のon-off現象を有する15例は, 他の臨床背景が類似している陰性12例と比べてdopaとDCI 1日投与量が有意に多量で, かつ血漿3-OMD値が異常高値を示していた. 初回投与例ではこのような3-OMDの高値はみられなかつた. したがつて広義のon-off現象の一因として, 末梢での3-OMD異常高値がdopaの脳内取り込みを抑制する可能性が示唆され, 興味深く思われたので報告した.
著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top