X県動物愛護センターは,不登校児童生徒の「居場所」として「動物介在療法」により子ども達を支援してきた.介入セッションが進むと不登校・引きこもり等の状態にあった子ども達の行動に自発的な変化がみられた.目視で確認できる行動に着目し動物介在療法の効果を評価するため,子ども達の行動を指標として効果量を算出し,シングルケース実験デザインの統計分析による効果指標PND(Percentage of Nonoverlapping Data)の解釈基準を基に評価を行ったところ,対象者27名のうち20名に大きな変化があった.動物と子どもが双方にとって有益な関係にあった場合と動物のために子どもが役立つ作業を行った場合に効果量が高い傾向にあった.