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好酸球性胸膜炎の1例
木下 正博中村 靖中谷 精樹森脇 要
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1993 年 47 巻 1 号 p. 32-34

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抄録

症例は78歳の男性. 右化膿性肩関節炎のため整形外科で抗生物質の全身投与(FOM, MINO)と内服(NFLX)および肩関節持続洗浄(FMOX-Na)を受け軽快した. しかし貧血などが出現したため当科で精査したところ, 正球性低色素性貧血(赤血球220×104/μl, 血色素7.0g/dl, ヘマトクリット20.7%)と好酸球増多症(白血球6800/μl, 好酸球16%)および両側胸水貯留を認めた. 胸水は浸出性で細胞数4800/μlであり, 好酸球と組織球がほとんどであった. リンパ球刺激試験でFMOX-Naが陽性であり, 薬剤による貧血, 好酸球増多症, 好酸球性胸膜炎と考えた. プレドニゾロン20mg/日を投与したところ速やかに軽快し, 漸減, 中止後の再発もみられていない.

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