1994 年 48 巻 7 号 p. 499-503
1987年から1993年に国立金沢病院において硝子体手術が行われた77例84眼の手術成績について検討した. 平均成功率は64.3%で, 硝子体出血や黄斑上膜では30%以上の成功率であったが, 網膜剥離や糖尿病網膜症では成功率は70%以下であった. 48眼(57.8%)でシリコンオイルタンポナーデを行った. シリコンオイル使用眼では非使用眼に比べ, 成功率は低く合併症の発症率は高かったが, シリコンオイルの抜去ができた眼では成功率77.8%と比較的予後は良好であった. 術後合併症として新生血管緑内障, 角膜障害および再剥離を発症した例で視力予後が不良であった