医療
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アレルギー性結膜炎における抗原誘発による涙液中ケミカルメディエーターの変動
佐久間 靖子
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1995 年 49 巻 2 号 p. 133-136

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抄録
スギ花粉症患者22例に, スギ花粉の非飛散期に, 抗原による眼誘発試験を行い, 涙液ヒスタミン, ペプチドロイコトリエン(ロイコトリエン)およびトリプターゼ量を経時的に測定した. 涙液ヒスタミン量は誘発5分後に最高濃度を示したが, 涙液ロイコトリエンおよびトリプターゼ量は誘発5分から10分後に最高濃度を示した. 誘発5分および10分後の涙液ヒスタミン量とトリプターゼ量の間には有意な相関がみられた(5分後:r=0.612, p<0.05, 10分後:r=0.871, p<0.001). 誘発5分および10分後の涙液ヒスタミン量とロイコトリエン量の間にも有意な相関が認められた(5分後:r=0.608, p<0.05, 10分後:r=0.807, p<0.01), 1型アレルギーの即時相の発現には, 主に肥満細胞が関与していると考えられた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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