医療
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体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)が有効であった膵石症の1例
長濱 正吉古川 正人中田 俊則酒井 敦三根 義和佐々木 誠近藤 敏奥濱 幸博八坂 貴宏大城 正人斎藤 智和
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1995 年 49 巻 8 号 p. 686-689

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抄録

私たちは, 膵石合併の慢性膵炎患者に外傷によって膵液瘻を発症した症例を報告する. 症例は37歳, 男性で胸部・腹部への刺創により膵臓やその近接臓器を受傷した. 開腹術後, 膵受傷による膿瘍と主膵管からの交通を認める瘻孔を形成した. 瘻孔の持続は主膵管への膵液の流出不良と膵石による主膵管内圧の上昇のためと思われた. そのため, 膵石症に対して浸襲の軽度な体外衝撃波結石破砕療法(以下, ESWLと略する)を施行した. ESWLはほとんど合併症もなく膵石を破砕した.
その結果, 瘻孔は閉鎖し, 膵外分泌機能は回復した.

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© 一般社団法人国立医療学会
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